Beijing Transit, 2008

北京地鉄にとって2008年は,オリンピックを機に路線開設が急速に進んだ年であった。2007年9月までに,1号・2号・13号・八通の4線が開業していたが,10月に5号,08年7月に8号(一部)・10号・機場の4線が開業し,09年の開業を目指して4号線の工事が進んでいる。運賃面では機場線を除き,全線2元均一になり乗り易くなった。
前門大街再開発の目玉とされた「路面電車復活」だが,「前門一号」(左)・「前門二号」(右)の2両が独立した複線を往復するだけの構造で,架線はもちろん分岐器もない。 正陽門・箭楼前の蓄電場所にて,飾り物のビューゲルが虚しい「前門一号」。奥に見えるセンターポール様の柱から給電する。
1959年に現・北京站まで鉄路が後退する以前,北京市の中心駅であった正陽門東車站は復元されて商業施設になっているが,「北京鉄路博物館」の表記が残る。 103・104系統の無軌電車も,10年ほど前から王府井ではポールを下して走るので,都市美観の観点から,前門大街でも架線レスは当然ということだろう。
1号線西部は2号線南部と共に最も古い路線だが,西単~四恵間は1999年開業と比較的新しい。王府井のDKZ4型S412編成。 2号線東直門駅の内環新系列車T428編成。左のDKZ4型と異なり,非常貫通扉が復活した。北京地鉄迷
2002~03年に開業した13号線は,2号線の西直門~東直門間の北側を大回りするが,ほぼ全線が地上を走る。写真は知春路駅に接近する内環DKZ5型H429編成。 西直門の北京北站は,北郊方面の近距離列車に使われて来たが,2008年10月現在,留置車両の上に大屋根を架ける工事が進行中である。(13号線車内から撮影)
2007年以降に開通した5号線や10号線にはホームドアが設置されている。10号線の海淀黄庄駅は近い将来4号線との乗換え駅になる。 機場線は鉄輪リニアを採用し,東直門→三号航站楼→二号航站楼→東直門を三角運行するが,何れも頭端駅のため編成の向きは運行ごとに逆転する。三号楼・二号楼の分岐点に,二号楼側から接近するBonbardierと長春軌道客車の合作車。
三号航站楼のコンコースC-E間(約2km)を結ぶ,Bonbardier製の中央案内方式people mover。本来複線で計画されているが,2008年10月現在,片線のみが供用されている。 1993年9月の北京空港。まだターミナルは1つしかなく,誘導路を道路が横断しており,自転車が飛行機を信号待ちした,という状況からは隔世の感がある。
(11/13/2008)