Bangkok MRT 正面衝突事故

2005年1月17日午前9時半(日本時間同11時半)ごろ、バンコク都心の地下鉄駅で停車中の車両に別の車両が衝突し、スリヤ運輸相が地元ラジオに答えたところでは、乗客ら100人以上がけがをした。うち少なくとも11人が重傷という。保守点検用の引き込み線にいた車両が、何らかの原因でバックして本線に入ってしまったらしい。昨年8月の開業以来、人身事故が起きたのは初めて。

現場は市内を半円状に走る地下鉄路線のほぼ中央にあるタイ文化センター駅。停車中の車両には約700人の乗客がいたが、別の車両に客は乗っていなかった。地下鉄は全線の営業を中止した。当局者は「システムの故障で運転士同士の連絡に支障が起き、衝突防止用センサーも働かなかった可能性がある」と話した。(朝日新聞)


バンコクの地下鉄は,日本政府の円借款が総経費の8割を賄ったと言われ,路盤施設は日本企業を中心とするJVで建設されたが,車両・電気設備はBTS(高架鉄道)と同じく,ドイツ・ジーメンスが受注した。日本国民の税金をドイツにトランスファーするようなものだ,と非難する人もいるが,untied loanの性質上やむを得ない。

さて事故が起きた場所は「タイ文化センター駅」と言われるが,路線図で場所を確認されたい。車両基地は将来オレンジ線が交差する計画がある,北隣のHuai Khwang駅に直交する形で設けられているが,出入庫線との関連は不明。



「この銘板はMRTチャルームラチャモンコン線の建設に際し,日本国政府が国際協力銀行を通じてタイ高速度交通公社に対して行った資金協力に対する感謝の意を表して設置されました。」
Sukhumvit駅コンコースに設置されたMRTAとJBICの銘板BTS Asok駅とMRT Sukhmvit駅入口。高架と地下との接続駅は他に2ヶ所あるが,余り効率的ではない。
全駅ホームドア設置で明かり区間もないためはっきりしないが,BTSのジーメンス車と非常によく似ている。事故列車には700人の乗客が居たそうだが,BTSの混雑がうそのように空いている。BTSと同じく4扉車3両編成。
南側の終点,国鉄Hua Lamphong駅は12番線まである櫛形頭端駅。タイ国鉄は1mゲージ,非電化。北側の終点から2つめのChatuchak Parkでは,週末にマーケットが開かれる。BTSのMo Chit終点・車両基地も隣接。
(1/18/2005)

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