Pittsburgh Light Rail


Pittsburgh, PAはAllegheny川とMonongahela川が合流してOhio川になる地点に発達した町であり,2つの川に挟まれたエリアが中心部になる。Pittsburgh中心部には1,588mmゲージの発達した路面電車網があったが,1985年7月までに地上から姿を消し,都心部の地下線とそれにつながるMonongahela川左岸の路線が,LRT化されてRed/Blue/Silverの3系統で運転されている。運営主体は"Port Authority of Allegheny County"と称したが,実態に即さないという理由で,2022年6月から"Pittsburgh Regional Transit"という名称が用いられる。2022年時点で42km余りの営業キロを持つが,他に運休中の路線として,旧Brown Lineが走ったTransit Tunnelを迂回する山越え区間と,Steel Plaza~Union Sta.間の都心区間がある。前者については,今でもTransit Tunnel工事の際の迂回運転に使われ,後者は稀に臨時・貸切運行に使われるため,何れも設備は存置されている。(Photographed in Nov. 2019)
System Map of Pittsburgh LRT.
Allegheny終点で折返し待ちのSilver Line 4320号。後方はAcrisure StadiumでNFL Pittsburgh Steelersの本拠地。 Gateway駅に停車するBlue Line 4214号。First Ave.駅から当駅までの都心4駅相互間は運賃無料だが,Allegheny川を潜る区間から有料。
US Steelの本社最寄りとなるSteel Plaza駅の出入口。後方のレンガ造りはWilliam Penn Hotelで,US Steel本社ビルは右手に立地する。 Steel Plaza駅は3面4線の大駅で,左側の2線はUnion Sta.(Penn Sta.)に通じるが,2007年9月以降定期運行を失っている。電車は4326号。
Union Stationのネオバロック様式の旧駅舎は,賃貸住宅に転換されたが,玄関ロタンダ単体も登録有形文化財に指定されている。 鉄道駅としては1日2往復の発着に留まる為,Amtrak駅は建物左手の小規模建屋に移転している。旧駅裏からはEast Buswayを走るBRTが発着。
都心無料区間の終端,First Ave.駅にRed Line 4237号が到着する。線路は3線あるが,昔の都電・王子駅前のような配線で,地下線には結局2線で進入する。 Monongahela川に掛かるPanhandle橋梁を4237号が渡る。元はPennsyの子会社が1903年に架設した鉄道橋だが,85年に路面電車が廃止された時に,Smithfield St.の併用橋から移設された。
Monongahela川左岸のStation Square駅に停車するLRVとバス。ここからトンネルに入るが,かつては山越えのBrown Lineも存在した。 LRVとバス共用のMt.Washington Transit Tunnelから,Blue Line 4236号が顔を出した。
Pittsburgh対岸のMt.Washingtonから,石炭を下す為に敷設された古風なInclineが2本残る。その1本,1870年開業のMonongahela線山麓駅。 Monongahela川と1883年竣工のSmithfield St.橋を隔てて見る市街中心部。インクラインは複線交走式で,5'(1524mm)ゲージを採用する。
South Hills Jct.を出てMt.Washington Transit Tunnelに向かう4204号。駅は4面4線だが,山越えのBrown Lineへ向かう右の2線は不使用。 South Hills Jct.の西側で,Blue/Silver Lineが中央にバス共用のRed Lineを抱き込む形で分岐する。電車はSilver Line 4251号。
(10/16/2024)