宇都宮ライトレール

Haga-Utsunomiya LRT

 宇都宮ライトレール線は,宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地間14.6kmで2023年8月26日に新規開業したが,将来的には駅西側の県教育会館付近への延伸が計画されている。日本の都市への路面電車の新規導入は,1948年4月10日の高岡軌道線(現・万葉線)以来75年ぶりと言われる。直流750Vは,大阪メトロや旧近鉄・特殊狭軌線等の例があるが,路面電車では珍しい。
 開業時にはHU300形と称する新潟トランシス製の3車体3台車低床連接車17組が用意されたが,形式名のHUは芳賀・宇都宮に由来する。宇都宮で途中下車して,宇都宮駅東口~平石間3.7kmを往復したが,開通1ヶ月後の平日でも撮影者が相当数見られた。

宇都宮駅東口整備事業地区は東西自由通路と直結しており,LRT停留場は交通広場の東端に位置する。宇都宮駅東口は1面2線の構造だが,昼間時間帯は右側の1番線のみ使用される。
中央街区①②に挟まれた専用軌道を通って鬼怒通に抜けるHU301号。シーサスの下り線東側から逆走して2番線に入る,通常使われない経路で試運転開始直後に脱線事故が発生した。東宿郷を出て,鬼怒通上の最後の1区間を宇都宮駅東口に向かうHU301号。交通信号機に付加された黄↑信号は,在線とは無関係に現示される。
宇都宮大学陽東キャンパス停留場から鬼怒川橋梁に掛けての区間は,道路から外れて専用軌道になる。ラストナンバーHU317号が,車両基地最寄の平石停留場に向けて高架橋を下る。現在は各停のみの運転だが快速運転が計画されていて,平石停留場は緩急接続を考慮した2面4線,かつ車庫線が分岐するため信号保安設備が充実している。
本線から南に90度折れた位置にある車両基地の入口。検修用建屋には2~7番線の6線が収容される。車両基地は擁壁とフェンスに囲まれているが,敷地東側に沿った新4号国道からは全景を見ることができる。
(9/28/2023)