Genève(Genf/Geneva)は国際連盟(Société des Nations)以来の伝統を持つ国際都市である。国際連盟が発足した1920年代には130 kmに及ぶ路面電車網を有したが,1969年には1箇系統9 kmにまで縮小され,細々と営業を続けて来たが,1995年から路線の再拡張が進められている。このページでは,唯一営業を続けた12系統の沿線を紹介する。Genèveの都市交通(路面電車-トロリーバス-内燃バス)はTPGによって運行されるが,TPGはスイス国鉄(SBB-CFF-FFS)線上を運行する通勤列車やレマン湖(Lac Léman)上の水上バス等を統括するUNIRESOの1部門となっている。(→Route Map in effect)
唯一運行を続けた12系統の東側の終点Moillesulazに,Cornavin駅から到着した16系統879号。Genève市電の再拡張は,Cornavin駅への延伸から始まった。 | Moillesulazのループ線を回って折り返す879号。860番台以降は両運転台の7車体4台車連接車だが,撮影時点の路線網では運転台は片側しか必要とされない。(7/2005) |
旧市街(Cité)のBel-Air地区はTransit Mall化されている。Moillesulazへ向かう12系統843(?)号。830番台以降は片運転台の3車体4台車連接車。 | CitéのTransit MallをGenève-Plage行のトロリーバス2系統が走る。トロリーバス用の架線は東行しか張られておらず,また(+)線の路面電車との共用もない。(7/2005) |
12系統には2車体連接車の重連も運行される。写真は801号と816号の連結状況。Genèveに限らず,欧州の路面電車ではメーターゲージは一般的。(3/2006) | Cité東端の交通の要衝Riveからレマン湖名物の噴水を望む。3線のターミナルであった痕跡が残るが,架線から見て使用可能なのは右端のデルタ線のみ。(7/2005) |
Bastion公園のジュネーブ大学前を走る12系統851号。2005年12月以降,12系統に加えて新設の17系統がこの区間を通過するようになった。 | 旧市街南縁部の交通の要衝Plainpalais。09年9月現在の路面電車6箇系統中16系統以外の5箇系統が交錯するため複雑な構造をしている。(3/2006) |
Plainplais周辺の軌道配線図(左)と関連する系統図(右;09年9月現在)。12・15系統が直進し,他の系統が2路線間を交錯する。右の写真は左図の↓の向きに撮影している。 | Genève市電の信号機は(|)が進行,(-)が停止を表すから,電車は13系統であることが判る。その先の信号機は(×∧<)の3現示で,×と左折を表す<が点灯。(3/2006) |
De Staël(車庫前)にて,遠ざかる13系統878号と接近する12系統。車庫は2階層だが,1階部分は主にバス庫に使われている。3複線の左端の1線は上層階への出入庫線。 | 車庫の上階層に当たるBachet-de-Pesayの13系統868号ほか。撮影当時は13系統だけがPalettesへ直通し12系統が折返していたが,09年時点では12系統も直通し新設の14系統が折返す。(3/2006) |
Bachet-de-Pesay上層階の車庫入口。この5階建にはTPGの本社も入居する。 | 停留場の自動券売機。時間・ゾーン併用制で,オレンジの範囲がGenève市内域。通用15分以内の短距離券から,72時間以内の券まで購入できる。営業日単位でなくて,厳密に時刻単位である点が嬉しい。 |