Transports Publics Genevois

Genève(Genf/Geneva)は国際連盟(Société des Nations)以来の伝統を持つ国際都市である。国際連盟が発足した1920年代には130 kmに及ぶ路面電車網を有したが,1969年には1箇系統9 kmにまで縮小され,細々と営業を続けて来たが,1995年から路線の再拡張が進められている。このページでは,1995年以降に営業を開始した新しい路線を中心に紹介する。

下の図に見る通り,まず1995年にCornavin駅への路線が復活し13系統が運転開始,98年までに車庫前からPalettesへ路線が延長され16系統が設定された。2003年にはPlace des Nations (国連前)まで13系統を延長,04年にはRoute des Acaciasの新線建設に伴い15系統を設定。06年には同線がLancyからPalettesに延長され環状ルートを形成し,07年にはCornavin駅の西側CERNへの新線が部分開業するなど,着々と整備が進行中である。(→Track Map)


Way Travaux, Mai 2006, Etat de Genève
Nationsのループ線で出発待ちをする13系統844号。向かって左が13系統,右が15系統の乗場になっている。交通広場は工事中で雑然としている。(7/2005)左の写真の直前に,844号がループ線の分岐部を通過するところ。信号機は(×∧<)の3現示で,13系統のホームは直進側の∧で示される。系統番号はフルカラーLED表示。
Genève中央駅のCornavin駅前電停だが,この停留場はNations側からの13・15系統のみが利用する。電車は15系統865号で,駅本屋は右側になる。撮影時には16系統は駅南側のループ線上に乗り場があった。現在は写真の右側に延びる軌道を使って,国鉄のガード西側に延長運転される。(7/2005)
スイス国鉄(独SBB-仏CFF-伊FFS)のCornavin駅本屋。フランス国鉄(SNCF)も乗り入れて来るが,Genève周辺では鉄道はフランス同様に左側通行をする。Cornavin駅5番線切欠きホームに待機する,UNIRESOが運行する近郊電車。車両はLRV風だが,こちらは標準軌,15000V(16.67Hz)対応の交流電車である。(3/2006)
05年12月に運転を開始した17系統845号が,Lancy-Pont-Rougeループで待機する。路線延長に伴ってこのループは一時使われなくなるが,08年12月の系統変更で17系統が短縮され,再びここで折返すことになった。Lancy-Pont-Rougeから先のRoute du Grandでは,13系統終点のPalettesと接続するための軌道新設工事が行われていた。この区間は06年5月20日に開業した。(3/2006)
新旧の電車が描かれたLancy-Pont-Rougeの信号制御函(?)。右側の函の側面には市電の歴代事業者のロゴが描かれる。一番下がTPGの旧ロゴ,その上のCGTEは"Compagnie Genevoise des Tramways Electriques"の略。左の写真の右に描かれた旧型車は実車が存在する。12・16系統の終点,Moillesulazの側線に留置中の小型ボギー車70号だが,塗色は変更されたようだ。(7/2005)
Cornavin駅西方の3・10系統のトロバス通りでも軌道工事が進む。突き当たりの高架がCornavin駅。最終的にはCERNまで延長されるが,Avanchetまでの区間は07年12月8日に部分開業し,16系統と新設の14系統が運転されている。(10/2006)Genève空港の国鉄駅前に停車する連接トロリーバス10系統760号。塗色は新型LRVと共通化されている。CERNへの市電路線からさほど離れていないが,既に鉄道アクセスが存在するため,空港への軌道延長は計画されていない。(3/2006)
(9/29/2009)