Transports Publics Genevois

2019年9月のGenève。2006年秋に工事中だったCERN(欧州原子核研究機構)方面への路線は07年12月にAvanchetまで部分開業,11年5月にCERNまで全通。南西方向Bernexへの路線が同年12月に開通した後は,路線拡張は休止していた。2011年12月の系統改訂では,重複運行を避ける方針に従って13-16-17系統が廃止され,路線延長の拡大にも拘らず,系統数は7箇系統から4箇系統に集約された。2019年12月にCFF/SNCF Léman ExpressCEVA (Cornavin~Eaux-Vives~Annemasse)線開業(Lancy-Pont-Rouge~Eaux-Vives間は新線,Eaux-Vives~Annemasse間は地下化)に併せて,TPGでも大幅な輸送計画の変更が予定される。これには,Moillesulaz終点からフランス領内Annemasse-Parc Montessuitへの路線延長と,一旦廃止されていた17系統の復活が含まれる。しかし当初計画では2013年頃開業とされていた,NationsからGrand Saconnexへの北伸は遅れていて,ようやく工事が開始された段階に留まる。

CERN終点の引上げ線で小休止する18系統884号。奥に見える料金所のような構造物がフランス国境だが,スイスはEU非加盟でもSchengen協定には加盟しているため,フリーパスである。 14-18系統が分岐するJardin-Alpin Vivarium停留場で,easyJetのラッピング車と離合するMeyrin-Gravière行の14系統1827号。1800形は2011年から増備されたStadler製の6車体5台車連接車だが,7車体4台車の860形より2m長い。
Meyrin街道上の路線は,郊外ではセンターリザベーション化されていて,Jardin-Alpin Vivariumに限らず島式ホームが多いが,ホームはかなり広幅員である。 TPG 2番目の電車庫として,Blandonnet~Jardin-Alpin Vivarium間で建設中のEn Chardon車庫。2019年中に供用される。
前頁で軌道敷設工事が行われていたCornavin駅西方の道路を行く14系統898号。一部に複架線が残るものの,このルートにトロバスは運行されなくなった。 Cornavin駅のアンダークロスは軌道停留場となり,一般車の通行不可になった。Bachet行の18系統1828号(左)とMeyrin-Gravière行の14系統1821号。
L'Îleと呼ばれるRhône川の中洲を渡る区間は,2011年12月に開業した。14系統875号が停車するBel-Air停留場は,既存の12系統停留場とは1ブロック離れている。古い時計塔は,13世紀に建てられた城の一部を1897年に再建したもの。 都心部Rhône通のMétropole停留場に停車するトロバス2系統1624号。ベルギーVan Hool社が2014年から製造した1600形の前面は,バスよりLRVに似たデザイン。
Cornavin駅北隣のSècheron駅電留線に留置されるLéman Express用RABe522系電車。19年12月15日からは,CEVA線開業により運用が大幅に拡大される。 Cornavin駅西端の8番線に到着したTGV Lyria。2019年9月現在,Paris Lyon駅から1日5~8往復,Marseilleから毎日1往復が運転されている。POS 4402編成には,07年4月に達成した「鉄道世界最高速」574.8km/hが大書される。
(9/19/2019)